41. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
2010年4月1日に重大な発表があったらしいのですが、一体なにがあったんですか?
答え:
このページを見て、約988人が「ときめき」みたいなものを感じました。
42. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
神谷さんの好きなゲームはなんですか?
答え:
神谷さんの好きな音楽はなんですか?
T-SQUARE
理由:スクウェアだから
神谷さんの好きな観光地はどこですか?
タイムズスクエア
理由:スクウェア(以下略)
神谷さんの好きなアニメはなんですか?
スポンジ・ボブ・スクエアパンツ
理由:ス(以下略)
43. 折り紙少年な折り紙好きさんからの質問:
タイトルの後ろについている数字ってなんですか?
答え:
所謂バージョンです。同じ題材に挑戦し続けていると、同じタイトルの作品が増えてしまうので、その整理のためにつけています。
番号の付け方はコンピューターソフトウェアとほぼ同様です。
- 1=メジャーバージョンアップ。
- 外見に新しい要素が加わる場合や、カドの比率などが大きく変わる場合。
- 0.5=比較的大きなマイナーチェンジ。
- メジャーとマイナーの中間程度の変更。基準は曖昧。
展開図は大きく変わらないがカドの使い方が変わった場合や、作品の一部のみを大きく変更した場合。
なお、0.1づつ5回バージョンアップした場合と番号が同じになってしまうが、5回変更を加えたらそのくらいは変わるだろうと考えれば問題ない。 - 0.1=マイナーチェンジ。
- 折り直しの際の構造の整理や、折り図のため説明可能な状態にする変更など。基本的な要素は変わらない。
折り図化されているバージョンがx.1が多いのはこれが理由。 - 0.0.1=仕上げの差。
- 実際には使っていませんが、折るたびに変わる仕上げの差になります(つまり、実質的には折るたびにバージョンが0.0.1上がる)。
外見やタイトルが違っていても、実はバージョンで繋がっている場合もあります。
例:昇龍1.0→龍神2.0→龍神2.1→龍神3.0(未完)→龍神3.1→龍神3.5
例:ペガサス→天馬2.2→天馬H-7 3.0
なお、同じような番号としてラング氏などが使っている作品番号がありますが、「完成はない、常に改善の余地があるはず」という私の創作スタイルには合わないので、バージョンを採用しています。
44. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
折り紙は芸術ですか?
答え:
まさに「よくある質問」です。
個人的には、折り紙作品は芸術となりうると思います。
ただし、すべての折り紙が芸術かどうかは分かりません。良い作品もあれば悪い作品もあります。
また自分の作品に限っていえば、芸術かどうかは創作者(神谷)ではなく鑑賞者が判断する事だと考えています。
芸術とは、表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動。 美術、文芸、音楽、建築、演劇などを指す。藝術の略式表記。
※wikipediaより。
一応、wikipediaの定義とも矛盾しない。
という事で、あなたが折り紙作品に対してなにかを感じたなら、それは芸術なのでしょう。
余談ですが、個人的には自分から芸術という言葉を前面に出すのはあまり好きではありません。理由は上記のとおり、判断は鑑賞者が行うべきと考えている事、後はなんとなく権威とかに負けた気がするので。
45. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
買おうと思っていた本が絶版になってしまいました。なんで折り紙の本はすぐに絶版になってしまうのですか?
答え:
あなたのせいです。
もし本が売れすぎて困るくらい売れていたら、よほどの事情が無い限り出版社は絶版にはしないでしょう。つまり、たくさんの人が本を買っていれば、絶版にはならなかったはずです。
という事で、絶版になったのは、あなた(を含むたくさんの人)がその本を買わなかったからなのです。
どちらにしても、欲しい本があったら可能な限り早めに買っておきましょう。
46. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
折り紙を続けていく上で、夢とかありますか?
答え:
雨ニモマケズ 風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ手汗ニモマケヌ 丈夫ナカミヲモチ
慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニオッテヰル
(中略)
ミンナニ折リ馬鹿トヨバレ
ホメラレモセズ クニモサレズ
タダヒタスラニ創リツヅケル
サウイフ折リ手ニ ワタシハナリタイ
47. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
創作をしたいのですがどうすればいいですか?
答え:
よくある質問ですが、この質問に対する答えは存在しません。
この質問の問題点は、漠然としすぎていて具体性がないことです。そのため、「とりあえず折ればいいと思うよ」といったような漠然とした答えしか得られません。そもそも、創作の手順は人によって千差万別で正解はありません。また、質問者の創作レベルや作りたい作品によって適切な答えは変わってきます。
たとえば、「ダイオウグソクムシが大好きで(以下3行くらい題材への愛を語る)、自分の納得できるリアルな形を折り紙で折りたいのですが、鶴の基本形からではどうしてもうまく折れません。どういう手法を使うのがいいのでしょうか?」という質問であれば、
- 「リアルな形のダイオウグソクムシ」を創作したい
- 題材に対する知識と熱意
- 鶴の基本形で試している事から、ある程度の創作知識はもっている
- 知りたいのは創作手順ではなく、創作手法や技術
というような情報が質問から読み取れるので、「蛇腹はどうだろう?」「○○さんのダンゴムシや三葉虫を参考にしては?」など、答えるほうとしても返答がしやすくなります。
という事で、まずは質問する前になるべく具体的な目標を設定して、問題点を整理してみることから始めてはいかがでしょうか? 整理する中でなにか切っ掛けがつかめるかもしれません。
最後に1つ付け加えるなら、創作をするにはどうすればいいかを考える事自体も創作の一部です。
48. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
蛇腹フィギアの元祖は誰ですか?
答え:
誰とは言い切れないけれど、個人的にはニール・イライアス氏(Neal Elias、1921-2005)を挙げたい。
49. 折り紙好きな名無しさんからの質問:
きれいに折るにはどうすればいいのでしょうか?
答え:
「紙は思ったとおりには動かない。折ったとおりに動く」
まず、適切な紙を使う、折り方を理解しているといった事は前提とします。
しっかりと正確に折り筋をつける、カドや交点をきちんと合わせる、細かいズレを補正する、といったきれいに折るために必要な事を、最初から最後まで「常に」意識して実行しながら折る。
恐らくこれ以上の方法はありません。銀の弾丸はなく、基本的な事を確実に行うしかないのです。出来なければ、単純に折りや紙の扱いについての実力不足です。練習あるのみ。
50. 質問:
創作するのに数学の知識は必要ですか?
答え:
個人的な意見としては、「あると便利だけど、必須ではない」。また、ほぼ全ての状況において、幾何学など特定の分野しか必要ない。というか使いようがない。
ハードな多面体や幾何作品など一部の分野では必須。ただし試行錯誤と前例・近似などでどうにかしている人も多い。
角度等分系なら、あると便利だけれど、全く使っていない人も多い。比率の折り出しについては、あればとても便利。ただしこれも作例・前例を調べれば大抵の場合は同じ比率が見つかる。蛇腹ならほとんど使わないはず。……四則計算くらいはできるよね。
伝承くらいの簡単な作品なら、数学の知識が必要なケースの方が稀だと思う。
それ以外で面白いところだと、例えば作品を立体的に仕上げたい場合、円周率が(たとえ「ほぼ3」程度のレベルでも)必要な幅の目安として使える。
なお、この話は「数学」だけでなく、「設計理論」などいろいろな言葉に置き換え可能。