まずは前提としていくつか。
- 以下の内容は当事者(作者側)としての認識です。一応いろいろ調べているつもりではありますが、神谷は法律の専門家ではありません。
- 「折り紙の折り方」に著作権があるかは、著作権法に折り紙について書かれていない、かつ具体的な判例もないので、恐らく現状は「わからない」が適切です。白黒ついていない、文字通りグレーの状態です。調べてみた限りでは専門家でも判断は分かれるようですが、概ね「判例はないが著作物であってもおかしくない」という答えになるようです。
- 現状主要な折り紙団体や作家・愛好家は著作物であることを前提にして折り方を扱っています。また私個人も著作物であるべきと考え、行動・判断しています。(作者名を明記する習慣とか、「〇〇さんの作品」という言い方とか。)
その上で、よく話題になる2点について。
・折り方の動画の扱いについて
「作品の全ての折り方を公開することはお止め下さい。例外として折り方の一部(具体的には5ステップ程度)の場合に限り可とします。 」
https://www.folders.jp/t/copy.html
「無断で新しく折り図等を制作・公開することはお止め下さい(折り図や映像等含めて上記の「折り方」に含むと考えます)。折り方の一部に関しても上記と同じ扱いとします。 」
端的に言えば「本の内容と競合するものは不可」です。
具体的には、
・一部だけ(難しい部分の解説等)は可
・全体早送りも可
・全部の折り方が分かるものは不可
です。
・個人が折った神谷作品の販売について
これは明記していなかったのですが、少なくとも問い合わせに対して許可は出していません。
公式回答としては、
「個人が折った神谷作品の、販売はおやめ下さい。例外として、親しい人間同士による内輪で実費程度での譲渡は可とします(というかそもそも問題にできない)。」
となります。
※ちなみにこのケースについては、「折り方」が著作物かどうかに関わらず、「実際に神谷が折った物」(これは著作物)の複製の販売であるという見方もできます。ただし「下手すぎて同一のものと判断されない」という可能性が……
なお、35万のご予算があれば、本人が製作依頼を受けることも十分可能な金額ですので、希望される方はご一報ください。
最後に、これは当たり前の話なのだけれど、ちゃんと認識されていないかもしれないので。
現状グレーであるにしても、作者がやめてほしいとしていることを、注意等を意図的に無視して続けるのであれば、少なくとも作者本人や関係者からの信用や評判などは、ゼロどころか回復不可能なレベルでマイナスになります。ご了承ください。