創作tips:よく使われる定石構造

折り紙の創作では、よく使われる定石的な構造があります。良くも悪くも「枯れた」構造なので、新奇性はありませんが、汎用性のある優れた構造であることも事実です。22.5度系でよく使われる構造を紹介します。

「鶴の基本形」。当たり前だが、4つの大きなカドを折り出したい時には最適な構造となることが多い。シンプルイズベスト。

作例:チョコボ

「カエル(あやめ)の基本形」。中心に大きなカドがあるので、これをどう使うかがポイントとなる。一般的には尾のカドとして使われることが多いが、吉野一生氏の虎のように頭として使われるケースもある。

作例:

いわゆる「4鶴」。円配置で考えると、カエルの基本形とはバランスを変えたもの同士となる。紙の周辺から8個のカドが折り出せるので、翼のある空想動物でよく使われる。さらに発展させてカエル4個や9鶴等もそれなりに使われてるが今回は割愛。

作例:バハムート零式有翼の麒麟ホネガイ

紙の周辺から6個のカドを折り出す構造。『ビバ! おりがみ』の前川淳さんのカンガルーや、西川誠司さんのトラなどが代表的な作例。
作例:アルドゥインレッド13ベヒーモス

こちらも6個のカドを折り出す動物向けだが、対称軸が異なる場合の構造。伝承のブタ系の構造と考えることができる(参考:目黒氏のサイトより「チヂミブタ属」)。

いわゆる「鶴ドラゴン」。カエルの基本形や4鶴等と比べると、中心のカドがない分効率は良いが、一部のカドを内部から折り出すことになる。

紙の中心から4つのカドを折り出す構造。カドの位置を考えると座布団鶴ドラゴンだが、性質的には9鶴の方が近いかもしれない。たくさんのカドを折り出しやすく、自由度が高いので、紙の内部から複数のカドを折り出す時にはこの構造をベースに考えるとやりやすい。

作例:ディバインドラゴン

以上、比較的使用される率が高そうな7種です。ここからヒダを追加や比率等の変形を行うことで、大抵の題材に必要なカドを折り出すことができるでしょう。

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