分かりやすい折り図とはどのようなものだろうか?
- 分かりやすい折り図はスムーズに折れるため、そもそも分かりやすいこと自体に気がつかないことが多いはず。
- あえて分かりにくい図と比べてみると面白いのではないだろうか。
- 折り図で表現するのは、「前の手順の結果」、「その手順で何をするか」は必須。できれば「その手順の結果を予測させる」とより良い。
- 適切な重なりを描き、上記の3つを表現することにより、折り図は分かりやすくなる。
ということで、基本的な中わり折りの手順を例にして、紙の重なりの表現について少し説明してみます。
この中わり折りの説明図を分かりにくいと感じる人はあまりいないのではないでしょうか。簡単な図ですが、手順を表現するために紙のずらし方などいろいろな工夫がされています。
こんな感じです。「その手順で何をするか」と「前の手順の結果」を、紙の重なりで見せるようにしています。
逆方向にずらした図と比べると、「分かりやすさ」が分かりやすいですね。紙の重なりが分かるように図を描くのはとても重要です。
ずらし無しはこうなります。形だけでは、中わり折りか後ろに折るのかが分かりません。少し出ている谷折り線と、矢印の形でようやく中わり折りと判断できます。
もう一つ、中わり折りできる隙間が複数ある場合などは、特に重なりを描くことが大切です。「手前の隙間で中わり折り」など、ネームで説明することもできますが、ぶっちゃけネームは読んでもらえないことが多いので、できるだけ図の方で表現したほうが良いです。
紙の重なりの表現は、手間はかかりますが適切に描けば折り図がとても分かりやすくなります。繰り返しとなりますが、「前の手順の結果」と「その手順で何をするか」が表現できているかを意識して作図するとよいでしょう。