- 直線には塗りを設定しない方がよい
- 画面に表示されなくても、面積ゼロの塗りオブジェクトが存在する
- 環境によっては表示される場合もあり、不都合となる可能性もある
以下、詳しく。
ドローソフトでは、線などのオブジェクトに「線の色」と「塗りの色」を設定することができます。ほぼ全てのオブジェクトに対して色の設定自体は可能なので、必要のない部分にも塗りの色を設定する事が出来ます。
但し、例えば単純な直線のような、面積のないオブジェクトへ塗りを設定するのは意味がないので、相当特殊な理由がない限り避けるべきでしょう。
具体例として、谷折り線に塗りを設定した場合を見てみます。
まず、FreeHand MXでは、直線の塗りは描画されません。
折り図を描いていても、塗りがあること自体に気がつかないかもしれません。
さて、同じデータをIllustratorで開くとこうなります。
点線に設定された塗りが、細い線として描画されます。線が2重になっているようで紛らわしいですね。
さらに、PDFとしてAcrobatで開くと、AIと同様に線状に描画されます。前述のFHや、最近はInkscape製のデータで結構見かけます。
なお、同じPDFでも、MacOS標準のプレビューでは描画されません。
この例とは逆に、折り筋線のつもりで塗りのみのある直線をつかってしまうと、画面では見えるのに印刷では消えてしまう線になってしまう可能性があります。
表示が安定しない、無駄なデータを持つメリットはありません。面積のないオブジェクトには、塗りを設定しないように気をつけるとよいでしょう。