展開図折りについて


基本形まで。

展開図どおりに折る。以上。
……なのですが、まあそれだけでは何なのでいくつか。


まず、どこが何になるかくらいはちゃんと把握しておくべきです。
これは基本中の基本です。

多くの場合展開図はいくつかの部分に分けることが出来ます。
ある程度細かくしてみると自分の知っている構造もあるかも知れません。

展開図によっては山谷の区別がされていない時もあります。
これは描いた人が山谷の区別を伝える気がないのでしょう。(私もそうですね)
この場合、諦めて自分で判断するしかないのですが、規則的な構造の場合ある程度の法則はあります。
分子が見つけられるようであればほとんどの場合それで問題無し。
22.5度の線と45度の線は山谷に或るなっている場合が多い。
蛇腹、もしくはそれに準ずる構造を構成する線は山谷交互になっている場合が多い。
特徴的な部分は完成形を見ればある程度は分かると思う。


場合によってはいくつかの折り筋が省略されていることもあります。
原因として書き忘れ、手抜き、企業秘密、そんなの書けるか、などがありますが、多くの場合そこまで重要な線ではありません。
気にせずたたんでいって最後に適当にまとめればいいのではないでしょうか。保証は出来ませんが。





基本形〜完成形

ここからは要は「にらみ折り」ですね。
個人的な感覚なのですが、にらみ折りの極意(おおっ)というのは頭の中で開いていくという事ではないかと。

たとえば折り鶴の場合、首と尾の部分が中割り折りで作られていますが、完成形から中割り折りする前の形を想像する事はそこまで難しくはないはずです。そして11.25度に折ってある部分を開けば鶴の基本形まで遡る事ができます。

何かを折ろうとする場合、普通は基本形から完成形をめざして折っていくわけですが、もしかしたらにらみ折の場合は逆のほうが重要なのではないか、とか思うのです。

で、この時たよりになるのが経験です。とにかくたくさんの作品を折り、そこで使用されている技法等を身につけておくことでしょうか。

また、折図化されている作品を開いてみる事も重要です。
その形状がどうやって折り出されているか、という事を考えながら開いていくと造型と構造のつながりがよく分かります。
さらに開いた作品を手順を追わずに直接畳んでみるのもいい練習になるのではないかと思います。

結局、とにかくいろいろな作品を折って開いてみるという、ごく当たり前の話になってしまった。



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