ある折紙創作家の頁

いろいろ

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折り紙をはじめた時期は不明。おそらくは2〜4歳ごろと思われる。すくなくとも保育園の時にはすでに好きだった事は覚えている。たしかきりがないので一日2枚までとか自己規制してたが、それだと足りなくて1/4とかにして使ってた気が……。今考えてみると面白い事をしていたものだ。青と黄緑がお気に入りだったはず。

最初に出会った折り紙の本は恐らく『伝承おりがみ』(つじむらますろう)。2冊目ははっきりしないのだが、『折り紙読本』1・2(吉澤章)、『創作折り紙をつくる』(津田良夫)、子供向けの本(詳細は手元に……略)のどれかだと思う。この辺は今の作風を考えると興味深い(最初に出会った創作折り紙の影響を強く受けるという説があり、話を聞く限りけっこう当てはまる)。津田さんの本といえば、当時アンコウや恐竜類のつるの基本形部分中盤の半分をはがすようにする行程が分からなくて、泣いた事もあったそうだ。(ちなみに数年後にはちゃんと折れていたと思う。)

名古屋に引っ越してからは(その前は知多半島で育つ)近くの図書館でおりがみらんどシリーズを中心に手当りしだいに借りて折りまくる。桃谷さんの動物から布施さんの箱、ユニットまでいろいろ折ったなぁこの頃は。川村あきら氏の乗り物もかなり折った。長方形を切り出すのにいろいろ苦心した覚えがある。一マス5mmで切り出して、新しい折り紙を開けたら黒は即機関車。

親に『おりがみ新世紀』(笠原邦彦)を買ってもらって複雑系の折り紙に魅了される。……というのは言い過ぎかも知れないが、深みにはまったきっかけはこの本だと思う。載っている物で折っていない物は無いのでは?というくらいとにかくよく折った。(この本は数学関係の部分も書いてあるのだが、それが理解出来るようになったのはもう少し後の話)そして巻末にてシリーズがある事を知った私は図書館にて悪魔に出会う……

『ビバ! おりがみ』、確実に一月以上は借りていたと思う。で初めに挑戦したのは悪魔(指ありの方。)。……まあいくらなんでも無謀だ。ちなみに結果は玉砕。
その後、前の方から折っていき、そのうちに折れるようになった。耳のほうもいつの間にか折れるようになっていた。謎だ。

……余談だが、24cmの紙を使いはじめたのはたっしかNOAシンポ後。……まて、ということはそれ以前は全部15cmで折っていたということになる……。つまりモントロールも15cm、悪魔も15cm。その後いじりまくった改造悪魔も15cmということになってしまう。が、どっかでもっと大きい紙をちゃんと使っていたような……と、あ、そうそう、色上質紙を使った事はあったか。だんだん怪しくなってきた。どっかで24cmを使ったような使ってないような……。うーん、思い出せない。
まあともかく15cmでなんでも折ったという人は結構いるのでは?とか思う。

折り紙好きの知人に「Origami Sea Life」を借りたのはこのもう少し後くらいだろうか? とりあえず難しい物からヤドカリ、ウニ、アンコウ、ミノカサゴとか折って、開いて複製とかした気がする。ちなみにシオマネキだけは複製を諦めた。今考えるとあれはさすがに無理だ。

そんな事もあったりしているうちに、図書館の人から月刊おりがみを紹介される。購読を始めたのは199号から。ギャラリーページの木村良寿さんのドラゴンや川畑文昭さんの空想動物はちょっとした衝撃だった。

そうしているうちに「シンポジウム」なるものがある事を知り、母と一緒に参加する。そう、この頃はごく普通の折り紙少年だった。忘れもしない箱根のシンポジウム、同室となったハニワの岡嶋航さん、ゲストのデビッド・ブリルさん、そして山口真さんを始めとする折紙探偵団の皆さん、何もかもが新鮮だった。

(以下略)
(C) KAMIYA Satoshi